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フォーミュラリー4.0のメンテナンス方法「大学堂スキーム(後編)」

「ステップ4:フォーミュラリー4.0のメンテナンス方法」をお送りしています。

今回は弊社が独自に開発したメンテナンス方法「大学堂スキーム」を大公開します。

**お時間のない方はこちら(要約動画です)

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#1万超のデータベース管理なんて不可能!?

フォーミュラリー4.0を全国に提供しようと考えた時、一つの「大きな壁」が立ち塞がります。
それは、「施設毎に採用薬が異なる」という至極当たり前な現実です。

しかし、弊社のような医薬品集制作業者にとっては過酷極まりない話です。
そもそも現在販売中の医療用医薬品がどれだけ存在するか、皆さんはご存じでしょうか?
厚労省ホームページで公開されている薬価基準収載品目リスト(2024.8.15現在)には13,056品目が収載されています(薬価収載外も含めると約17,000品目もあります)。
それらに紐付いた一切合切の情報の動向を絶えず監視し続けることは事実上不可能です。

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#「医薬品コードを引数に用いる」という発想
ところが私は長年のDI経験から、この難題を乗り越える術に早くから気づいていました。
カギは「医薬品コードを引数に用いる」という発想です。

先述した薬価基準収載品目リストの話に戻ります。
確かに13,056という数は膨大ですが、成分数としてはどれ程でしょうか?
それは各品目のYJコード(個別医薬品コード)の上7桁だけを見ればわかります。
すると、13,056品目→3,248品目に激減しました。
これは大規模病院1施設分の採用品目数に匹敵します。
前職場でも3,032品目(院外処方専用や治験薬等を含む)でしたから大差ありません。

念のため剤形を加味した品目数も確認しておきましょう。
この場合は各品目のYJコードの上8桁を見ます。
すると4,160品目という結果、楽勝です。

そもそも医薬品情報の大半は「成分」と紐付いています。
なので、コンテンツDBは7桁または8桁コードで管理すれば事足りるのです。

さて、残る課題は、どうやって各施設のフォーミュラリー4.0にデータを転送するかです。

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#プラグインを用いたデータ更新
私はこの課題を次の2種類のプラグインを用いることで解決しました。

❶kintone ドメイン・スペース間レコードコピー/更新プラグイン
TiS(合同会社ぱんだ商会)が提供する有料プラグインです。
引数をもとに、それに紐付いたコンテンツDBのデータを他のアプリへとコピーしてくれます。
このプラグインの凄いところは、異なるドメインでも相手方の情報(ID/PW・アプリID等)があればデータを転送できてしまうる点です(正直、もしこれがなかったら起業できていません)。

❷kintone 条件分岐処理プラグイン
❶と同様、TiS社製のプラグインです(こちらは無料使用も可能です)。
基本的に❶と似たことができますが、異なるドメインをまたぐことはできません。
こちらは弊社契約のkintone内で無償試用されているアプリを更新する際に用いています。
複数のアプリに対して一括処理ができますので、便利さ処理スピードは❶をしのぎます。
設定さえ誤らなければ、ボタン一つで顧客アプリを更新することができます。

***TiSのホームページはこちら
https://www.tis2010.jp/

以上、これが「大学堂スキーム」の全容です。

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今回はここまで。

今回は「大学堂スキーム」の後編。

各種コードを引数としてプラグイン経由で他のアプリにデータを転送する流れを紹介しました。

次回からは「ステップ5:FAQ(よくある質問)」に映ります。

乞うご期待!

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