フォーミュラリー4.0とはクラウド上に構築した
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フォーミュラリー4.0のメンテナンス方法「大学堂スキーム(前編)」

「ステップ4:フォーミュラリー4.0のメンテナンス方法」をお送りしています。
今回は弊社が独自に開発したメンテナンス方法「大学堂スキーム」を大公開します。

**お時間のない方はこちら(要約動画です)

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#「企業秘密」を公開する理由
フォーミュラリー4.0の「鬼門」がメンテナンスであることは前号でお話しました。
しかし、この難題を乗り越えなければ、どんなに有用性の高いフォーミュラリー4.0も「絵に描いた餅」と化してしまうこともご納得いただけたことと思います。

弊社では、10年以上メンテナンス作業に携わってきた経験と知識をもとに開発した「大学堂スキーム」を公開しています。
「企業秘密」とも呼ぶべきノウハウを惜しげもなく明かすのには、それなりの理由があります。

それは個人事業主ゆえの悲しさ(!?)。
私一人だけではメンテナンスを請け負うことのできる案件数には限界があるからです。
せいぜい20施設が限度。
それ以上欲張ったところで、質的にも量的にも低下するのは必至だからです。
しかし、それではフォーミュラリー4.0の普及など夢のまた夢です。

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#大学堂、3つの決断
そこで弊社では、次の3つの決断を下しました。

決断1.無料試用を可能とする
これはどの企業でも行っているマーケティングの常套手段です。
ただ他社と根本的に違うのは、kintoneさえ契約すれば引き続きフォーミュラリー4.0を自施設のものにできる点です。
大学堂には1円も入りませんが、フォーミュラリー4.0を使っていただけるのなら望外の喜びです。

決断2.試用期間に柔軟性を持たせる
原則として無料試用期間は3ヶ月間と定めています。
しかし、施設によっては短期間では導入を決めかねる場合があるかと思います。
よって、使用頻度の高い施設には無期限で試用期間を延長しています。
もちろん試用期間中はメンテナンス代行サービスも継続されます。
※使用頻度はkintoneのログ機能で把握可能なのでそこは心配無用です。

決断3.版権フリー
大学堂では「フォーミュラリー4.0」および「大学堂スキーム」の版権を主張していません。
弊社にご一報いただければ、どんどん真似をしていただいて結構です。
例えばある施設がフォーミュラリー4.0によるアウトカムを学会発表したとします。
その際、「フォーミュラリー4.0は自施設で開発した」と主張しても弊社は異議を唱えないという意味です。
もちろん著作権や登録商標等の面倒なことも一切言いません。
私はできるだけ多くの施設でフォーミュラリー4.0が普及し、薬剤師業務と薬剤師資質の向上に貢献できればそれで十分だからです。
※ただ、安っぽいパクりや劣化モデルはご容赦いただきたいところです。

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#コンテンツDBの作成
それでは「大学堂スキーム」を解説していきます。

まず出発点として、フォーミュラリー4.0とは別に(ええっ!?)、kintoneでメンテナンス対象となるコンテンツのデータベース(コンテンツDB)を作成します。
もちろんコンテンツが10あれば10、100あれば100作ることとなります。

コンテンツDBに盛り込む内容は以下の通りです。

– 引数
プラグインの引数です。
通常は「YJコード」「7桁コード」「8桁コード」のいずれかを用います。
YJコードは製品固有のコードなので、同一商品しかデータを転送できません。
7桁コードは同一成分薬のデータを転送できます。
よって、規格違い・剤形違い・メーカー(ブランド名)違いでも関係ありません。
8桁コードは同一成分・同一剤形薬のデータを転送できます。
7桁コードを引数にすると、例えば湿布のデータが軟膏に転送される不都合が生じます。
これを避けたい場合に、7桁コードの代わりに8桁コードを用いることがあります。

– 代表薬
コードだけではどんな薬かがわかりにくいため、通常は代表薬名(通常は先発品名)とそのYJコードを付記します。

– コンテンツ内容
情報源が書籍ならその引用文をテキスト入力、サイトならばコンテンツのURLをコピー&ペーストします。

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#kintone 一覧レコード一括更新/クリアプラグイン
コンテンツDBは、新規作成だけは手作業(テキスト入力かコピペ)にならざるを得ませんが、2回目以降は本プラグインを使うと大幅に省力化できます。

例えば、情報元で同効薬一覧表が「旧バージョン➤新バージョン」に更新されたとします。
更新箇所が少ない場合は、手作業で上書きすることもあります。
しかし、通常は以下の手順でコンテンツDBを一括更新します。

手順1.メンテ対象薬を検索してリスト表示させる
「一覧表名」で検索して対象薬のみを表示させます。

手順2.本プラグインを用いて更新対象のコンテンツに「新バージョン」を記入する。
今回の場合ならば「一覧表名」と「一覧表のリンク」に「新バージョン」を記入

手順3.「旧バージョン」を添付する
必要に応じて(例えば一覧表の薬剤が増減している場合)旧バージョンの一覧表をダウンロードしておき、ファイルを「旧バージョン」に添付する(手順3まで完了したらOKポタンを押す)。

手順4.新旧バージョンの差分をコンテンツDBに反映させる
新旧バージョンの一覧表を比較して、増減している薬があればコンテンツDBに反映させます。
※増減がなければ不要な手順です。
目視で比較することもありますが、品目数が多い場合はフリーソフトを用いて差分を検出することもあります。

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今回はここまで。

今回は「大学堂スキーム」の概要とkintone 一覧レコード一括更新/クリアプラグインの操作手順について解説しました。

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