フォーミュラリー4.0とはクラウド上に構築した
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フォーミュラリー4.0の活用方法「検索機能(実践編)」

前回より「ステップ3:フォーミュラリー4.0の活用方法」に進んでいます。

今回は「検索機能」の実践編です。

**お時間のない方はこちら(要約動画です)

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絞り込み条件の保存

PC版限定の機能ではありますが、kintoneはレコードの絞り込み条件を名前を付けて保存することができます。

あらかじめ保存しておいた絞り込み条件をメニューから選択すれば、毎回条件を設定しなくても済むのです。

地味かもしれませんが、ルーチン業務を効率化するにはうってつけの機能なのでおすすめです。

**詳しくはこちら
https://jp.cybozu.help/k/ja/trouble_shooting/app_qa/save_list.html

本稿では「絞り込み条件の保存」の活用シーンを紹介していきます。

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1.各区分薬の一覧リストの作成

例えば現在の採用品目およびその品目数を瞬時に把握したい場合は、採用薬を絞り込む条件を名前を付けて保存しておきます。

そうすれば次回からはメニューからその条件を選択するだけで該当レコードが一覧表示されます。

画面右上にレコード数が表示されます(例えば「1 – 100 (822件中)」とあれば採用品目数は822品目となります)。

絞り込まれたレコードをCSVファイルで書き出す(ダウンロードする)こともできます。

この際、画面に表示されている項目以外も書き出し項目に追加できますし、逆に不要な項目を書き出し項目から削除することもできます。

**詳しくはこちら
https://jp.cybozu.help/k/ja/user/app_collectdata/export/data_export.html

採用区分に限らず、投与区分(内・外・注・歯)、規制区分(毒・劇・麻薬)、先発後発、メーカー、その他(ハイリスク薬・RMP・局方品・基礎的医薬品)など、あらゆる属性の一覧リストが一瞬で作成できるため、よく使用する絞り込む条件は保存しておくことをお勧めします。

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2.病棟薬剤業務への活用❶:医薬品リスク評価

病棟薬剤業務では医薬品リスク評価(患者背景に照らして医薬品リスクの高低を評価すること)が大きな柱となっています。

フォーミュラリー4.0には様々な3次資料から入手した医薬品のリスクフラグが搭載されています。

よって、このフラグを絞り込み条件として保存しておけば、患者の服用薬のうちどれがリスク評価を必要とするかを一瞬で表示させることができます。

ちなみに現在のフォーミュラリー4.0で採用しているリスクフラグ(抜粋)は以下の通りです。

・老年症候群リスク薬(ふらつき・転倒・記憶障害・せん妄・抑うつ・食欲低下・便秘・排尿障害・尿失禁)
・抗コリン作用リスクスケール
・腎機能「要確認」薬
・定期検査「要実施」薬
・光過敏症「要注意」薬
・周術期「要確認」薬
・TDM対象薬
・HBV再活性化「要確認」薬
・高齢者において一般に使用を避けることが望ましい薬剤
・漫然投与「注意」薬
・RMP(医薬品リスク管理計画) etc

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3.病棟薬剤業務への活用❷:薬物相互作用評価

薬物相互作用評価は新時代を迎えています。

PISCSと呼ばれる手法により、相互作用によるAUCの変動率を定量的に計算できるようになったからです。

よって、フォーミュラリー4.0には入手できる限り計算上必要となるパラメータ(CR・IR・IC)を収載しています。

また、現在弊社は「つよつよリスト」という新機能を開発中です。

これは属性(例.強いCYP3A阻害薬)さえ登録しておけば、併用禁忌レベルの薬(この場合強いCYP3A基質薬)を自動表示させる機能です。

PISCSの計算ができなくても、併用禁忌レベルの組み合わせ(強い×強い)を自動的に検出してくれるので最悪のリスクは回避することができます。

リリースでき次第、本メルマガでも通知しますのでお楽しみに。

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最後にまとめです。

今回は「検索機能」の実践編として絞り込み条件の保存とその活用事例について紹介しました。

1.各区分薬の一覧リストの作成
2.病棟薬剤業務への活用❶:医薬品リスク評価
3.病棟薬剤業務への活用❷:薬物相互作用評価

検索を極めれば、目的の情報にたどり着くスピードは格段にアップします。

「この検索、次回もまた使うだろうな」と感じたらともかく絞り込み条件を保存しておき、次回「保存して良かった」と思えたならそのまま放置、思えなかったら削除または改良するというスタイルはいかがでしょうか?

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