「ステップ3:フォーミュラリー4.0の活用方法」をお送りしています。
前々回よりフォーミュラリー4.0の独自機能「つよつよリスト」を紹介しています。
後編の今回は「つよつよリスト」の活用方法と留意点を解説します。
**お時間のない方はこちら(要約動画です)
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#「つよつよリスト」でできること
「つよつよリスト」をフォーミュラリー4.0に実装すると、次の2つのことが可能になります。
1.その薬品の属性(CYP3A等の分子種/基質薬・阻害薬・誘導薬)が確認できる。
2.その属性に照らした併用禁忌薬をアプリ内の採用薬の中から自動表示させる。
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#「つよつよリスト」の仕組み
❶大学堂は顧客施設のフォーミュラリー4.0の各採用薬頁に属性データ(「強い代謝酵素【分子種】(例.CYP3A)」「分子種属性(例.基質薬)」)を転送します。
❷顧客施設のアプリ内で関数処理が行われ、属性に照らした「併用禁忌」属性を算出します。
❸アプリ内に登録されている「併用禁忌」属性の採用薬をkintoneの関連レコード一覧機能で自動表示させます。
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#「つよつよリスト」に関する留意点
・検出できるのは処方薬のみです(注射薬は検出できません)。
・複数の「強い属性」を有する薬品(例.リファジン-強いCYP2C19誘導薬・強いCYP3A誘導薬)のため予備枠(❷)を用意しました。
・CYP以外の機序(P-gp(P-糖タンパク)やOATPs(肝取り込みトランスポーター))は現在のところ対象外で。
・属性を登録・変更はユーザー自身でもできますが、弊社の管理下から外れるため責任は負いかねます。
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今回はここまで。
最後に本シリーズのまとめです。
添付文書だけで代謝酵素(CYP)絡みの相互作用をチェックすることは事実上不可能です。
理由は、具体的な薬品名が省略されているからです。
また、チェックシステムだと「強い×中程度」「中程度×中程度」まで検出してしまいますが、「つよつよリスト」ならば、「強い×強い」のみを採用薬の中から自動的に拾い出してくれます。
これは「フォーミュラリー4.0✖つよつよリスト」でなければ実現できなかったことです。
次回は「高齢者に対する医薬品適正使用」に関するお話です。
乞うご期待!
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