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特殊患者集団の用量を網羅!フォーミュラリー4.0の用量設定支援機能(後編)

「ステップ2:フォーミュラリー4.0の機能」をお送りしています。

**お時間のない方はこちら(要約動画です)

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今回と次回は医薬品の用量設定支援機能についてご紹介します。

腎機能低下患者や小児に代表される特殊患者集団(special population)の用量設定は、薬剤師にとって最も腕を振るうことのできる分野と言えます。

明確な減量の目安が確立していないジャンル(例.肝機能低下患者)がある一方で、PISCSを用いることで相互作用発現時の用量設定がある程度まで可能な時代が到来しています。

また、いわゆる「適応外用量」は情報がなければそもそも評価のしようがない分野です。

フォーミュラリー4.0は、エビデンスに基づいた定量的評価を通じて、薬物療法の個別化をサポートします。

フォーミュラリー4.0に収載されている「用量に関する情報」は下記の通りです。
1.適応外用量
2.腎機能低下時の投与量
3.肝機能低下時の投与量
4.小児薬用量
5.PISCSパラメータ(CYP基質薬/阻害薬/誘導薬・CR/IR/IC)

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4.小児薬用量

小児薬用量の算出法としてはAugsberger-Ⅱ式やvon Harnack表が代表的ですが、近年では体重(kg)あたり、もしくは体表面積(㎡)あたりの量を用いるのが主流となってきています。

フォーミュラリー4.0でもトレンドを踏まえた次の書籍を参考にしています。
「実践小児薬用量ガイド第4版」(じほう)
https://a.r10.to/hP2eXZ

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5.PISCSパラメータ(CYP基質薬/阻害薬/誘導薬・CR/IR/IC)

PISCS(Pharmacokinetic Interaction Significance Classification System)とは、どの代謝・排泄経路がどの程度影響しているかを相互作用の予測に反映して定量的に評価する手法のことです。

薬物代謝に関与するCYP分子種とその関与の度合いを表すパラメータ(CR/IR/IC)からAUCの変化率を定量的に計算できるため、基質薬の減量(または増量)の目安を求めることができてしまいます。

もちろん理論上の話にはなります。
しかし、現実問題として添付文書の記載、それも「併用禁忌」と「併用注意」の二択しかなかった時代と比べて、「AUCが〇〇%増加する」と予測できるようになったことは薬剤師にとって朗報以外の何物でもありません。

PISCSに関心を持たれた方は次の動画をご覧になってみてください。

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今回はここまでです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

次回からは医薬品リスク抽出機能に関する紹介です。

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