フォーミュラリー4.0とはクラウド上に構築した
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病棟薬剤業務で大活躍!フォーミュラリー4.0の医薬品リスク抽出機能(前編)

「ステップ2:フォーミュラリー4.0の機能」をお送りしています。

**お時間のない方はこちら(要約動画です)

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今回からは医薬品リスク抽出機能についてご紹介していきます。

フォーミュラリー4.0には現時点で入手可能な医薬品リスクを「これでもか」とフラグ化して薬品毎に登録しています。

具体的には次のようなリスクです。

・ハイリスク薬(特定薬剤管理指導加算及び薬剤管理指導料1の算定対象か否か)
・老年症候群リスク薬(ふらつきリスク・転倒リスク・記憶障害リスク・せん妄リスク・抑うつリスク・食欲低下リスク・便秘リスク・排尿障害リスク・尿失禁リスク)
・抗コリン作用リスクスケール(1点(中リスク)・2点(強リスク)・3点(最強))
・腎機能「要確認」薬(腎機能低下時に最も注意の必要な薬剤投与量一覧(日本腎臓病薬物療法学会)の収載薬)
・定期検査「要実施」薬(警告欄に定期的な検査等に関する記載がある薬品)
・相互作用「要確認」薬(CYP基質薬/阻害薬/誘導薬・CR/IR/IC)
・転倒「要注意」薬(添付文書中に「転倒」「転落」の記載がある薬品)
・光過敏症「要注意」薬(添付文書中に「光過敏症」「日光皮膚炎」の記載がある薬品)
・周術期「要確認」薬(休薬時期/期間・再開時期)
・TDM対象薬(特定薬剤治療管理料1算定可能薬)etc

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ここまでなら「ふ~ん、凄いね」かもしれませんが、実はフラグ化の意義は次のようなケースで際立ちます。

【ケース1】インシデント・アクシデントに関連して医療安全管理室より「●●のリスクのある薬は当院に何がある?」という問い合わせが来た場合
【ケース2】患者背景に照らしてリスクの高低を抽出したい場合(例.転倒を繰り返す患者の服用薬の中から被疑薬を探し他職種と共有したい)
【ケース3】添付文書に記載されていない相互作用を疑う場合(例.AUDの上昇率を計算したい)

これらのリクエストは「そのためのフラグがあること(=メタ知識)」をあらかじめ知っていれば即応できます。

逆にフラグの存在を知らなければ、何でどう調べたらよいかがそもそもわかりませんし、結果として途方もない時間を費やすことになるでしょう。

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私はこのことを「肉じゃが」にたとえて説明することがあります(名付けて「肉じゃが理論」)。

**こちらの記事もご一読ください(noteメンバーシップに加入すれば無料で最後まで読めます)。
#3.【肉じゃが理論】情報洪水時代を生き抜くためのメタ知識のすゝめ
https://note.com/formulary/n/nd2bbc1f071a5

家に十分量の「挽肉」「じゃがいも」「玉ねぎ」があることを知っていて初めて「肉じゃが」という献立が容易に思い浮かびます。
通常なら、どんな食材があるのかもわからないのに「肉じゃが」を作ることにはならず、それでも無理に作ろうとすれば買い物を要したりと余計に時間を喰うことになるのです。

薬剤師のための情報インフラ(フォーミュラリー4.0)に「フラグ」を登録し、その「フラグ」の存在をメタ知識として認識する。
たったそれだけのことで、ケース1~3のような無理難題も難なく回答できてしまうのです。
難しい勉強は一切必要ありません。

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リスクの有無がわかったら、それで終わりではありません。
医薬品のリスク評価は病棟薬剤業務の中でもメインとなる業務ですが、だからこそ記録として残っていなければなりません。
なぜなら医療の世界では「記録のない行為=やっていない」と見なされるからです。
そんな中で「●●リスク:あり」だけではあまりに貧弱であり、「現在まで副作用は生じていない」「(これこれこの通り)検査値の悪化はない」などの薬剤師としてのコメントが必要となります。

もしフラグがなければ、そこまで深掘りする余裕は残っていないかもしれません。

いかがでしたでしょうか?
フラグ化の重要性をご理解いただけましたでしょうか?

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今回はここまでです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

次回も引き続き医薬品リスク抽出機能の紹介です。

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